「ホビーです!っていうのはトニー谷的で素晴らしい」と小田島さんに褒めていただいた『My Name Is Hobby: Hobby de-su』がようやく発売! OpiateのレーベルHobby Industriesは個人的にも思い出深いレーベルだけど、それだけに、その膨大な音源をトーマスから送ってもらって、11や店主にも協力してもらっての選曲作業は愉しくもあり大変でもあり、で、その内、トーマス自身によるコンピを補完するようなDJミックスを作ってもらうおうという案が思い浮かんだり、でいろいろあって何とか2枚組に収めた。特にトーマスのDJミックスを収めたDISC 2は、曲単位では聞こえない部分をちゃんとフォローしているというか、コンピだけでは提示できなかった魅力をきちんとアピールできたと思う。改めてトーマスにも感謝をしたい。再発っていうだけで(正確には再発じゃないんだけど)雑誌のレビューなどには載らないし、殆どこのアルバムについて事前に触れられることもなかったように思うのだけど、『Objects For An Ideal Home』同様、このアルバムも少しずつ耳にする人が増えて、末永く愛聴してもらえたらそれでいいと思う。
『Afro-Madness Vol.1 - How Raw Can You Go?』に続けて、ガスランプ・キラーのミックスCD『 I Spit On Your Grave』を聴き直す。やっぱり良いね。エチオピアン・ファンクの雑な使い倒しとか、ぶっといローとか、その先にある、サイケデリックな夢想とあり得ない高揚感。埃まみれ。
i11evenのミックスCD『Afro-Madness Vol.1 - How Raw Can You Go?』を聴く。素晴らしい。と手前味噌にはなるがやはりこれは褒めたい。How Raw Can You Go?って何だっけ?と思ったら、「Bring The Noise」のチャックDのシャウトだと。なるほど、これ、表向きはいわゆるディープ・ファンクつーか西アフリカの70年代ファンクが大半を占めたある意味旬なミックスCDで、Cappablackとあまり関係ないように思われるかもしれないけど、このミックスの根底にあるのは間違いなくヒップホップ。それもマーリー・マールとかジュース・クルーとかハンク・ショックリーとか、あの手のザラッとした悪い音に理屈関係なく惹かれて惹かれてしょうがなかった時期をi11evenも僕も通過してきたわけなのだけど、あのとき覚えた嗅覚というか、音に対する感覚をきっちりいまに繋げているのがこのミックスCDだと断言したい。ここからロウを突っ込めるだけ突っ込んだいわゆるロウ・エンド系の音に繋がるものが出てくると思うし、そういう面でも注目していきたい。
すでにcorde.co.jpやMySpaceの方で告知していましたが、ノーバディの新プロジェクトであるブランク・ブルーのアルバム『Western Water Music Vol.II』が本日発売となります。詳しい情報はcorde.co.jpを見てください。このアルバムは、ノーバディの良さが、たぶん今までで一番良く出た作品じゃないかと個人的には思います。ファットなビート感を損なうことなくヴォーカルを乗せることにも成功しています。サイケやソフト・ロックな意匠の下であのビートがちゃんと刻まれています。それはありそうでなかったバランスじゃないかと思うのです。ポーティストヘッドの新作アルバムは世間では評価が高いようなんですが、僕は期待外れに感じた口です(リリースされたことそのものに価値がある、という評価はできるのでしょうけれど)。ノーバディの話を訊くにつけ、かつてのポーティスヘッドがやっていたことの一部は、ブランク・ブルーに発展的に受け継がれているようにも感じるのです。
上の写真(拡大して見てください)はブランク・ブルーのライヴ@Low End Theoryです。右端にいてヴァイオリンを弾いているのがミゲル・アットウッド・ファーガソンです。左端でライヴ・ペインティングしているのはミア・ワンです。ミゲルと言えば、ドクター・ドレーのストリングスのアレンジもやっているんですが、昨日ドレーの『2001』をたまたま聴き直していたら、ウェッサイなイメージとは関係なく、この繊細な音作りにはミゲルが絡んでも当然だと改めて思いました。カルロス・ニーニョとのアルバムは、ビルド・アン・アークを好むスピリチャル・ジャズ好きにはスルーされる傾向にあるんですが(日本ではカルロス・ニーニョ関係の作品はビルド・アン・アーク以外売れないのです、なぜか)、ミゲルの才能には今の内から注目をしておいて損はないと思うのです。ブランク・ブルーのアルバムでも素晴らしいアレンジメントを施しています。