
イレヴン(iLLEVEN / programing)とハシム・B(HASHIM B./ programing&scratching)のユニット。モブ・ディープなどが残した90年代初期〜中期のロウなヒップホップに深い影響を受けたストイックなビートとノワールな空気感を組合せ、後に日本発のインストゥルメンタル・ヒップホップの名盤と評価されることになるデビュー・アルバム『the state of the night』を97年末にsoup-diskからリリース。その直後に、ハシム・Bが本格的に加わる。DJヴァディムとの共演で知られるUKのラッパー集団=マンデルブロート・セット&スターヴィン・アーティスツをフィーチャーした12インチ『the opposition e.p.』のリリース、ブリストルのヒップホップ/ブレイクビーツ・レーベルHOMBREのコンピレーション・アルバム『Out For Fame!』への参加などを経て、ビート&スクラッチのスリリングなコンビネーションを進化させ、ユニットとしての形を完成させていった。
00年にリリースした2枚目となる12インチ『the economics e.p.』が、ドイツのダブ・エレクトロニック・ミュージックの重要人物ポールの耳に留まり、日本人アーティストとして初めてポール主宰のレーベルscapeのコンピレーション・アルバム『Staedtizism 3: Instrumentals』に参加する(02年)。提供したトラック“Components & Variables”が高い評価を受け、ポールからアルバム制作のオファーを受ける。しかしながらアルバム制作は遅々として進まず、scapeのコンピ『Staedtizism 4』(03年)、『But Then Again』(04年)にそれぞれ新作トラックを提供するだけで、CAPPABLACKとしての表立った活動は殆どないままに月日が流れていった。
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