2007年02月26日

cum on feel the noize

 遅ればせながら、金曜日@アップルストア渋谷にお越しいただいた方々、ありがとうございました。毎度、思うことですが、インストアのライヴは雰囲気が暖かいです。タダより高いものはない世の中で、こういう場をとても面白く思っています。

J_DILLA_RUFF_DRAFT.jpg
 来月リリースされるJ Dillaの『Ruff Draft』を聴いていたら、聴き覚えがある、それもつい数日前に聴いたばかりの歌が使われていてビックリしました。下のエントリーにある『Miniatures』に収められていた“cum on feel the noize”です。Sladeの原曲で、いろいろなアーティストがロックにカヴァーしていますが、Neil Innes(ex.Bonzo Dog Band, Rutles)とその息子による超ローファイなカヴァーは最高でした。『Miniatures』の中でも特に印象に残っている曲です。J Dillaは、この息子の拙い歌に呼応し、ドタバタした弱々しいドラムに寄り添うようにラップを被せていきます。これがいつ頃の未発表音源なのか分かりませんが(おそらく『Donuts』と同時期なのでしょうが)、かつてのトレンディなビート作りとは別の方向を向いた、音との戯れが記録されています。その端正な意匠の脱ぎ捨てっぷりの良さは、まるで田中小実昌の世界です。このグダグダのJ Dillaの妙味をビートのトレンドに敏感な方々が本当に楽しんでいるなら、少しは良い世の中になったのかなと思います。
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2007年02月22日

明日です!

←アップルストア渋谷でINNER SCIENCEのインストア・ライヴありマス。午後8時より。もちろん無料です。5月にchuくんと僕で主催するちょっと奇妙なライヴ・イヴェントもようやく固まってきました。あの人とかあの人とかあの人とか、変なと言っては失礼ですが、でも面白いに違いない出演陣でのライヴが実現しそうです。詳細は近日中に。

 いっつも消息不明なCONFLICTのカベヤくん(notメガネ)が「ビート云々より雰囲気なのでしょうね、あの独特な西村節は」と珍しく感想を寄せてくれたんですが、INNER SCIENCEのビートは、確かに目立って太かったりもしないですし、言ってしまえば今のトレンドなビートでもないです。特に、今回のCDは意図して音圧も低めです。目一杯詰め込む最近のマスタリングへのアンチ、ってほどではないですが、音圧を上げることで失われてしまうグルーヴ感っていうのはあるものです。ただ、何なんでしょうね、この独特のグルーヴ感は。革靴で大理石のフロアを歩いていくミニマリズムとは違う、草履穿いて砂利道をまったり歩くようなというか……、書いていてよく分からなくなってきましたが。
 BUSHMINDというトラックメイカーの3月にリリースされるアルバムを聴いていたら、これも何と言ったらいいのか分からないグルーヴ感がありました。こっちはラップあり、4つ打ちあり、アンビエントあり、な雑食性なんですが、強いビートとは違う茫漠感がありました。
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2007年02月20日

YS

 朝から届いたばかりの砂原良徳のベスト・アルバムのプロモを聴いていました。『Lovebeat』までの4枚のアルバムからのセレクトとリミックス仕事が2枚のCDに収められています。少なくとも、テクノ、ではなく、と言って適当な分かり易い括りもなく、インストゥルメンタルを主とした音作りでそれなりのポピュラリティを得たのは、この国では希有なことです。とある曲に、“自分一人ではどうにもならない、生きていると逃れられないことがある、そういう曲を作りたいと思って作った”というような本人のコメントがありました。微妙な曲です。微妙な、というのはもちろんポジティヴな意味です。この微妙さが、結局伝わらなかったのが、彼が6年あまりオリジナル・アルバムをリリースしなかった理由なのかとふと思いました。今年の夏、ニュー・アルバムがリリースされるそうです。
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2007年02月19日

大宮

 朝一番に取ったAZZURRO(3/8にソロ・アルバム出ますよ!)からのメールに、昨日の大宮awan cafeの写真が添付されていました。かなりの大盛況ぶりで、人が入り切らなかったとか。やっていてもとても楽しかったそうです。行きたかったな……。

AZZURRO

Emirp+i11even

AZZURRO+i11even
 僕が全幅の信頼を寄せるビート職人2人の良い笑顔にグッと来ます。そして、Emirpはライヴを重ねるたびに確実に良くなっている模様。今後が楽しみです、ほんとうに。

 3/24リリースのGramm『Personal Rock』に続いて、5月にもとても素晴らしいアルバムのリリースが予定されているのですが、そのアルバムを制作した人から、テキストが送られてきました。当初は、このアルバムについて資料を書くために、何か情報を提供してもらうべくお願いしていたのですが、送られてきたものは、実に真摯な長文で、僕は読んでいて背筋がすっと伸びていくようでした。即座にそれをライナーとしてアルバムに付けることを提案しました。
 アーティストが自分の音楽について語っている文章を音楽そのものに付随させることは、アーティストの元を離れ解き放たれた音楽にとって足枷になるケースが多々あるものです。しかしながらこのテキストは、この音楽をより自由にするものでしょう。この素晴らしいアルバムについては、追々紹介をしていきます。cappablack並の制作期間を経て遂に世に出ます。お楽しみに。
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2007年02月16日

明日です!

 ←にありますように、明日、AZZURROに、Emirp+i11evenが出演するJAZZLOREです! 大宮なんて近いものですよ。新宿からでも30分くらいです。ぜひ!!

 とある情報によると、秋葉原のタワーレコードさん(ヨドバシ自体行ったことがないんですが)の『Forms』のポップがとても熱いらしいです。ありがとうございます。で、INNER SCIENCEのDJ@Grass Rootsは明後日です!

 昨日は、白石さんと共に、TRIOSKのライヴをやるSuper Deluxeに打ち合わせに行って来ました。スピーカー関係やピアノやDJブース周りをチェックして、全体的な雰囲気などをいろいろイメージしてきたのですが、ちょうど、昨夜の催しの仕込みの真っ只中でして、暗がりの中、僕らの側をせわしなく動き回る人を見ると、どこかで見た覚えが。そのとき初めて今夜の催しがMorgan Fisherのライヴ(“モーガンのオルガン”という名でもう36回も続いているとか!)だと知りました。実は、今回のTRIOSKのライヴで使うフェンダー・ローズは、Super Deluxeのはからいでモーガンさんからお借りすることになっていたのです。といっても、僕は直接面識がなかったので、このとき初めて挨拶をさせていただきました。「とってもいいバンドだよね」と流暢な日本語で話し始めたモーガンさんは、TRIOSKを知っていて、今度のライヴをとても楽しみにしている、とのこと。そう言ってくれる方から大切な楽器を借りられるのは喜ばしいことです。
Miniatures.jpg
 いまさらですが、僕にとってMorgan Fisherはやっぱりこれなのです。何それ、って方はこちらをまずは読んでください。コンセプチャルなコンピで、これ以上、印象深かったものはいままで僕の中ではないです。インディペンデントなスタンスを含め、いろいろな意味で影響を受けた一枚です。僕と白石さんはそのまま、フィッシャーさんのライヴを1セットだけ見せていただいて帰りました。寒風が吹きすさぶ中、六本木ヒルズを通り過ぎた辺りで、かつてそこにあった六本木WAVEのことをふと思い出しました。
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2007年02月14日

リリース記念スペシャルインタビュー!!

 ということで、disk union CLUB MUSIC ONLINEにもINNER SCIENCEのインタビューが掲載されています。ここでも触れられていますが、3月にリリースされるCANDLEのアルバム『街角ジゴロ』で1曲プロデュースをしていて、これが良いのですよ。chuくんのトラックにラップが乗っているのを初めて聴いたんですが、新鮮でした。

frozen explosion
 disk unionと言えば、この間、Frozen Explosionの遂にCDで再発されたアルバムを購入させてもらいました。ギャングそのものだったB-Boy Recordsの音源からこれを救い上げたTrafficは偉いです(Jazzy JayのStrong Cityの素晴らしいコンピ再発もTrafficでしたね)。もちろん、中身もすこぶる面白いです。特に、“Cold Kickin”あたりのニューウェイヴ・ファンクを飲み込んだひんやりとした感覚は白眉で、その感覚はいま聴いた方が受け入れられやすいのではないでしょうか。それにしても、この頃(80年代後半)、数少ない白人がヒップホップの世界で興味深い仕事を残しながら、浮かばれないままでしたね。Frozen Explosionといい、Tony Dといい……。しかし、その末裔はいまはいろいろなところに点在しているように思います。
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2007年02月09日

ひと足先に

itunes.gif
 『Forms』は、iTunes Storeでひと足先にダウンロード販売を開始しています。そして、プチゴージャスなCDはいよいよ明日発売です! 

moxa070323.jpg
 TRIOSKの来日公演のチケットはOnsaで販売を開始しました。他の取り扱い店舗でも来週頭くらいから発売開始になると思います。前売りはぜひ早めにお求めを。フライヤーとポスター(Hさんいつもありがとうございます!)もいよいよ上がってきましたので、撒き始めます。

 某誌でノエル・アクショテの新作(カイリー・ミノーグ集!)のレビューを書くので、プロモを聴いていたんですが、凄い、ほんとにカイリー・ミノーグが歌ってるよ、しかも激渋に変質して。乳ガンを克服するとここまで来るものなのか、アクショテも渋いジャズ・コンボで普通にギターを弾いていて、やれば出来るじゃん、って結構本気で感心しかけたんですが、単にプロモCD-Rの中身が全然違う音源だったと判明……。このままカイリー・ミノーグが歌ってると信じ込んで書いた方がずっと面白い文章が書けた気がします。そういえば、昔、音を聴かないでレビューを書いていたのは中原昌也です。
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2007年02月07日

『Forms』発売記念インタビュー!

 ということで、HMVにINNER SCIENCEのインタビューが掲載されています。ヴァイオリンを習わされていたという由緒正しき音楽一家の面影などが伺えるエピソードも満載です。3月からのツアーも決まり始めてきましたので、近々お知らせいたします。

Modulor Mix

 MUSIC MAGAZINEにレビューを書くので、Airの新しいアルバム『Pocket Symphony』をずっと聴いていたのですが、思いの外、良かったのでした。思えば、僕が初めてAirを聴いたのは、DJ Camのリミックスが入っていた、このデビュー12"でした。まだ歌も唄ってなかったし、サンプラーしか使っていませんでした。フレンチ・タッチなるブームが巻き起こる前でこの近辺のBPMも随分と遅かったのです。このころ、リリース元のSource(Move Dの方じゃなくて、フランスの別レーベルです)やYellow ProductionやArtefactなどの周りにいた連中は、アブストラクトだらけでした。Cam然り、Mighty Bop然り、Ollano然り。
 そして、フレンチ・タッチの嵐が過ぎ去ったのち、周りを見渡してみれば、大多数が転向していってしまい、Airだけがいまだ同じ空気感を保持し続けているように映るのです(自ら歌を唄い、楽器を弾くようになったという外見の違いはありますが)。Boards Of Canadaよりは多少社交性があるのが幸いしてか(?)、人気も出たわけですが、やってることの本質は『Modulor Mix』のときからあまり、というかまったく変わっていません。ただ、変わらない価値観を新しく束ねる作業は相当にしんどいものです。
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2007年02月05日

Larry Clark

 STUDIO VOICEの最新号に、大昔に僕がやったラリー・クラークへのインタビューが再掲されています。僕はこのインタビューの存在すら忘れていましたが、編集者が掘り起こしてくれました。確認のゲラが送られてきて、十数年ぶりにそのインタビュー記事を読み直しました。良いインタビューだな、と素直に思いました。と同時に、もうこんなインタビューはできないな、とも思ったのです。
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2007年02月03日

先行発売!

INNER SCIENCE / Forms

 『Froms』を、Onsaとsoup-diskのwebにて本日から先行発売いたします! オマケとして、ステッカーが付きます。もれなく、と行きたいところなんですが、これは数に限りがありますのでご了承を。ジャケには、某所で撮り下ろした綺麗な写真のカットアップがイイ感じに印刷されてきました。cappablackと同じデジパック仕様です。これはまだ物質感があると言えるでしょうね。

 INNER SCIENCEのリリース・ツアーが3月からスタートします。全国各所をできるだけ回る予定です。東京では5月下旬あたりに、ちょっと面白い枠でライヴを実現するべく、現在調整中です。

 TRIOSKの前売りチケットは、来週末くらいからの発売になります。しばしお待ち下さい。待てない、という方は、OnsaとSuper Deluxeでメール予約を受け付けていますので、お問い合わせくださいませ。

 Onsaにも置いてあるフリーペーパーRiddimの最新号で、ライムスターについて書いた荏開津さんのコラムが良かったです。正確にはライムスターの話ではないのだけど。この国のいまは北朝鮮に似ています。
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2007年02月02日

CDとか本とか

 最近、自宅で空いた時間になにをやっているか、というと、CDのプラケースをバラして、盤とジャケだけを、↓こいつに詰め替える作業を地味にやっています。

flash.jpg

 昔、たまにお世話になったフラッシュディスクランチさんが作ったCDソフトケースです。ひとまず、10000枚分をまとめて購入し、一日20、30枚ずつやっているんですが……、全然先が見えません。いったいいつになったら、すっきり整理された状態はやってくるのでしょう。大体、もう10000枚分ないし……。
 しかし、こういう地味な作業をしつつ、改めて思うのは、プラケースの無駄なこと。かつては、プラケースに傷があると中古の査定とか下がったものですが、いまもそうなんでしょうか? ただ、プラケースが、CDというメディアにギリギリの物質感を与えているのも事実ですね。盤とジャケがキレイに薄く収まったソフトケースは、あともう一押しで物質感を消失しそうな感じです。危ういです。CDRじゃなくて、CDで持っていたいという、その持っていたい感をソフトケースはグラつかせます。
 本や雑誌の類は、読み終わった端からどんどん処分してきたので、音楽関係の資料的なもの以外、殆ど手元に残っていないんですが、CDの希薄な感じに対して、本は絶対的に本でないとダメな感じがますますしてきています。オンラインで文章読むのはやっぱり難儀です。ってこうやって書いていますが。
 正月に、今年は本を読むぞと決意して(呆れ果てるほどに読んでないんですよ、この数年)、まず読んだのが野洲高校監督の本で、セクシー・フットボールな戦術に比してあまり読むところが無くて(サッカー観には充分頷けますが)ズッコケたんですが、いまは小島信夫の『残光』を読んでいて飛ばされています。読むスピードを全然一定させない筆の持っていきようにクラクラしてます。本の話は機会があればまたいずれ。
posted by 原 雅明 at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | etc. | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月01日

明日

 CONFLICTが、明日のasaさん主宰のお馴染みのパーティ“噛ませ犬ナイト”に急遽出演することになりました。そして、2月10日にはEMIRPが同じく吉祥寺Fourth Floorに登場します。DJ KEN-ONEも出演する面白そうなパーティです。ともに、詳細は左のscheduleを。

 そして、chuくんがJJazz.Netに寄稿しています。OPIATEのリミックスは無事に完成版が到着しました。とっても良い12"になりそうです。原油高騰のあおりは、こんな末端の超アナログで小さなメディアにも大きな影響を与えていて、もうヴァイナルなんて切るなよ、と周りからジワジワと責め立てられているかのような状況なんですが、やりますよ!

 CAPPABLACKのヴァイナルを待っているという方は、どうかscapeに要望メールを出してみて下さい。石橋を叩いて渡るあのオッサンを動かすことになるかもしれません(僕らではもうどうにもならないんで)。僕もヴァイナルで欲しいです。
posted by 原 雅明 at 18:45| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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