2008年10月25日

Jazz Not Jazz

JNJ label 2.jpg

 Jazz Not Jazzは、初期DJスマッシュの変名としてEightballからリリースされた「Revelations」や「Flip And Trip」の12”で初めて登場した名義だが(これらの音源も『Jazzy Grooves Collection』に収録)、これほどまでにスマッシュの音楽性を言い表した名義はないだろう。Jazz Not JazzのJazzとは、もちろんこれまでのジャズとは違うジャズを表明していたし、あと、UKソウルから流れてきたジャズ・グルーヴがアシッド・ジャズとして開花し、一世を風靡した流れとも違うジャズを表明していた。
 ちょうどいま出ているIntoxicateのジャズ特集に80年代後半以降のDJとジャズの関係についての一文を書いたのだが、そこでも僕の頭の中で出発点としてあったのはスマッシュの存在だった(残念ながら、あまりに文字数が足りず、スマッシュには触れることもできなかったが)。ターンテーブルに乗ったジャズ・グルーヴという意味では綿々とした流れが存在しているわけだが、スマッシュとFat Jazzy Groovesが大きな分岐点となってシンプルなダンス・ミュージックとしてジャズは復興したと言っていい。ワンループから作られたジャズの価値とは、演奏家の捉えるジャズの価値とは似て非なるものだ。
 Jazz Not Jazzはそのことを予め宣言したもので、宣言したといってもジャズ的な戦闘的なニュアンスではなくて、DJ的な洒脱な感覚で表明してみせた。その後、それは当たり前の感覚として捉えられていって、作り手の作法として浸透し、人々の耳を変えていったとも思うのだが、それがいつ頃からだろうか、気がつけばシンプルだったジャズ・グルーヴのマナーは、ある種の大仰さに取って変わられることになった。ちょうど、60年代のモーダルなジャズの演奏が次第に厚ぼったくなっていき、70年代にフリーとフュージョンとに分岐して失われていった過程を彷彿とさせもする。そういった意味でも、スマッシュとFat Jazzy Groovesの音源はいろいろなことを考え直す契機にもなるはず。

 『Jazzy Grooves Collection』のCDジャケットの刷り見本が上がってきた。↓に貼り付けてあるジャケ写の色味とは実はかなり違っていて、ベージュっぽい地の部分は金で特色印刷してある。その金の出が気になっていたのだけど、ほぼ満足できる仕上がりになったと思う。内側のデザインもいい感じだ。LOW END THEORY JAPANのフライヤーに続いてCONFLICTの史郎くんの仕事ぶりが光っている。その史郎くんは本日、結婚式! ほんとうにおめでとう!


posted by 原 雅明 at 07:16| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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