2009年03月26日

ライナー

 原稿書き→連絡→原稿書き→連絡のスパイラルから抜け出せない。強制的に抜け出して、昨日Footnikにちょっと寄るも東京の無様な試合を見る羽目になって、すっかり凹んでスパイラルに戻る。素敵な音源のチェックもなかなかできない。開けてないままだったミュージック・マガジンに気がついてバラバラ捲っていたら、輸入盤紹介の僕の上の欄で渡辺健吾さんが「レコード店がリスクを恐れて輸入盤をストックしないと聞く。だからなのか、ただ輸入盤に帯と簡単な解説を付けて千円近く上乗せしたCDが、市場に溢れてる。おかげでこの欄に書くものがまったくない」と嘆いておられる。
 確かに、え、これも国内盤になってるの?というリリースが多い。原稿書いてからそれを知って没にした、なんて一度や二度じゃない。しかも最近は、帯付き輸入盤っていうのもなし崩し的に国内盤扱いになっていたりして、よくわからん。ちなみに、日本の大半の雑誌は、国内盤=全国で手に入る商品、という解釈でいまだに捉えていて、手に入りにくいとされる輸入盤はそれだけの理由で排除される。
 店主から、「国内盤になると売りにくい」ってなことを言われたことがあるが、Onsaみたいな輸入盤専門でやってきたレコ屋は、お客さんも輸入盤を買う文化が根付いているから、国内盤があんまり売れない。ボートラもライナーも歌詞対訳もいらないよ、という玄人な文化と商売。一方で、ボートラとか対訳とかほしい、という人もいる。ライナーは? 散々ライナーを書いてきた身からすれば、ライナーの良さ、というのはあると思ってはいるし、特に日本が国内盤というものにオリジナルのライナーを付けて売ってきたことは、意外にも海外で評価されたりもしていて(帯も海外では好かれる)、デジタル配信になっても紙じゃなくてもいいから残っていってほしい文化だと思っている。それは良いライナーというのを読んで僕も育ってきたからで、情報過多な時代にライナーで何が伝えられるのか、もう一度考えるのは「教育的」(最近このターム連発)で大切なことだと思う。雑誌に書くより、ライナーをどう書くか、っていう方が書き手にもとってもやりがいのある仕事になりうる。だから、いい加減なライナーに出会うと心底悲しくもなるのだ。
 ちなみに、僕が最近書いたライナーはハドソン・モホークの帯付き輸入盤。帯付き輸入盤はそれだけで原稿料も安くなる。が、手抜きはしない。
posted by 原 雅明 at 15:15| Comment(1) | TrackBack(1) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。
Posted by 送付状 at 2013年03月31日 12:14
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3月26日
Excerpt: 海外の業者と支払いの事で揉めたり(なんで海外は仕事のミス率が異様に高いんだろう?)、メインで使っていたMACがクラッシュ(電源ユニット...
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Tracked: 2009-03-27 01:00
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