春になったのにまだ寒いLA。今夜のLow End Theoryは、ラスGがフライング・ロータスが立ち上げたデジタル・レーベル、Brainfeederからリリースしたアルバム「Brotha From Anotha Planet」のリリース・パーティーだった。

まずステージに立ったのは、Dublabのメンバーでもあるマシュー・デイヴィッドが立ち上げたデジタル・レーベル、Leaving Recordsからアルバムをリリースする予定のDakim(ダキム)。彼はもともとデトロイト出身だが、最近LAのビートメイカー・シーンに加わった。彼が出すサウンドは、初期のエイフェックス・ツインを思わせるダーティーなIDMと、ブレイクビーツを合体させたようなサウンド。つんどめるようなズレたダウンテンポ・ビートと、BPMの早いトラックで観客を圧倒させた。http://www.myspace.com/3dak

次に登場したのは、My Hollow Drumというビートメイカー・クルーのメンバーであるティーブス。サイケでアンビエントなサウンドスケープに、ダウンテンポなビートを組み合わせるスタイルは独特なものだった。隣にいたお客さんが、「この音を聞いていると、イルカが空を飛んでる映像を思い浮かんじゃうよ」と言ってたが、その通りのサウンドかもしれない。http://www.myspace.com/teeeb

最後に、この日のメイン・イベントであるラスGが、派手なサングラスを身につけて登場。ラスタファリ思想に傾倒しているラスGは、サンプラーからマッターホーンやダンスホールらしいピュンピュン電子音を繰り出してから、怒濤の重低音ベースが聴いたトラックへと次々と突入。
Low Endのサウンドシステムを提供しているのは、Pure Filth Soundsystemというクルーなのだが、スピーカーが爆発するのではないかと思うくらいのサブベースでオーディエンスを興奮の渦に巻き込んだ。ビートレスなサウンドスケープに、とにかく低音を鳴らす場面もあり、ラスGの世界観を見せつけられた感じだった。http://www.myspace.com/rasg
(バルーチャ・ハシム from LA)