2006年06月19日

鱸さんと私

ozmaCD.jpg

 スズキスキーと私、といっても、彼と僕との出会いをいまから語ろう、というわけではありません。“私”とは、スズキスキーの音楽の根幹を成している“私”のことです。

 それを、いわゆるパーソナリティとか、個性などと言ってしまうとちょっと違う感じがするのです。スズキスキーの音楽は、誤解を恐れずに言うならば、“私小説”ならぬ“私音楽”だと思います。

 音楽は他人様に聴いていただいてナンボ、というのは限りなく真実に近いものでありますが、スズキスキーの場合はまず“私”ありき。“私”を徹底的に情け容赦なく晒しているのがスズキスキーの音楽です。

 “私”を晒す、というと、何か痛々しい感覚を伴う表現のように思われるかもしれませんが、そういうものではないのは、スズキスキーの愉快な音楽が良く物語っています。ただ、彼の音楽は少しだけストレートに聴く人の心を射るのです。

 フォーキーでアコースティックな弾き語り音楽には“私”を晒した音楽というイメージがあります。しかし、こんなエレクトロニック・ミュージックにも“私”を晒すものがあるのだと、アルバム『OZMA』を前にして力説したい気持ちに駆られています。どうか、この音楽が一人でも多くの“私”へ届きますように。そう心から願ってやみません。


posted by 原 雅明 at 18:13| Comment(2) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
早速、ozma聴きました。
suzukiski様の音楽を聴いているときって、いつも不思議な感じがしていてコレって一体何なんだろう・・・と思っていたのですが、原様の文章でナルホドーと納得致しました。こういうことだったんですね。
Posted by 部長 at 2006年07月19日 17:33
ozma聴いてくださってありがとうございます!
拙文が正しいのかどうかは分かりませんが、なるほどと思っていただけたのは大変嬉しい限りです。自分がちょっとヒント親父になったような気分ですが(?)、まだまだいろいろな発見があるアルバムだと思うので、ぜひまた感想なり何なり寄せてくださいませ。
Posted by hara at 2006年07月20日 18:06
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。