
オリバー・ストーンの映画が大嫌いで、リュダクリスを好み、スティーブン・ピンカーの『心の仕組み』やチェ・ゲバラとフランク・ザッパの伝記なんかを愛読するこの30歳のアメリカ人は、かつて自身がアシストしたランスとは同じアメリカ人でも対極にあるような個性を感じさせてくれます。もちろん、走りも凡庸ではありません。特に、17ステージの凄まじい逃げ切りはもう素晴らしいと言うしかないのですが、明らかに心理的にも勝っていますね。ランスが科学的に緻密に戦略を立て肉体を作って走っていたのに対して、この人は心理面を鍛え上げて走っている感じです。自転車を降りたらまともに歩けないほど股関節に故障を抱えていて、ツール後に人工股関節の手術を受けることを発表しています。ことによったら、もうレースには復帰できないかもと言われていますが、ちょっと意地悪く取れば、こういった話題の提供でも心理戦に勝っていますね。
バッソなどがいなくても、それに変わるだけの新しい面を見せることができた、ということでも、ランディスにパリでマイヨ・ジョーヌを着てほしいです。
さて、もう一つのことも、今週末で決まるでしょうか!?
追記:
送られてきたblastを読んでいて、荏開津さんのコラム終了の弁にグッと来ました。何にせよ、引き際は重要です。
本日の試聴:
たくさんありますが、イチ推しはCut Chemistの12"「The Garden」。僕はまだアルバムを聴いていないのですが、非常に楽しみにしています。
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