ロックに対する暗澹たる思いを抱いた人達が作り出した音楽を僕は紹介してきた。結果そうだったという話でしかないが、その思いは今も変節していない。
「エレクトロニック・ミュージックは元々は進化によってつき動かされて来たわけで、このジャンルは歴史主義とは無縁だったはずだ。でも今や、進化は歴史主義へと取って代わっている。すべてのジャンルにおいてリサイクル化が始まってしまっているのだ。僕らは再発の脅威、永久的に入手することが可能だという側面について考えなければならないと思う。まだまだ未来の音楽が現れる余地はあるはずなのだ。さもなければ、エレクトロニック・ミュージックは、ロックのように過去のスタイルを模倣するだけのジャンルへと成り下がっていくだけだ」(jan jelinek〜gramm『personal_rock』ライナーより)
5月5日にreflectionの新譜をリリースします。reflection、覚えていますか?
期待してます。
今、なぜロックかというと、ロックが安全になったからだと思います。ロックを聴いている事を咎める人間は昔ほど多くないですが、エレクトロニック・ミュージックはその背景にある違法な文化などから咎める人間がロックより多いのでは無いでしょうか?
文化的な側面を除いても4打ちなど理解しづらいと思います。同じリズムの繰り返しで歌もはいらないでは、テレビにも出れないですし。さらに言えば、共通の話題としての音楽を求めるユーザが多いんだと思います。共通の話題にするなら安全化したロックが適切だと思います。居酒屋で出会った人とエレクトロニック・ミュージックを肴に酒を飲むのは普通無理です。音楽の話になって「普段はどんな音楽を聴くの?」と尋ねられれば、「スズキスキー最高です」と答えたいところですが、「レッチリとかかな・・」と答える方が反応が良いものです。
最近、AS ONEの再発から、CLEARレーベルで活躍していたアーティストを片っ端から聴き直していたので、自分にとってちょうどタイムリーでした!!!『最近何やってるのかしら』と思ってただけに!!!
ご挨拶遅れました。どうもはじめまして!
>genさん
話はちょっとズレますが、僕の周りには、ギターやドラムスティックをしまい込んで、独りで音と向き合ったら、まるで憑き物が取れたように素敵な音楽を作り出した、という人が多いのですが、世界的に見てもそういう人たちが一気に噴出したのがこの20年くらいの出来事ですね。ところがそういう出来事を語る言葉は、いまだロックな言語(集団性とユース・カルチャーへの過大な期待に寄っかかった)だっていうのが残念に思うし、それは音楽を紹介したりする立場の人間の怠慢にもあると思ったりします。あ、でもスズキスキーで酒呑めますよ、たぶん。あの酔狂な人となりを伝えられれば。
僕は楽器が不器用で出来なかったのですが、テクノロジーの進化によって譜面が読めなくてもコードがわからなくても音楽を作れるようになって、本当にこの時代でよかったと思うことがあります。音楽というか文化は、この時代が良いっていう感覚とそれからもっと楽しくなるという進化系を残していく事なんじゃないかと思っています。そんな小理屈とセールスっていうのを結びつけるのは大変だと思うのですが、その接着剤が安全じゃないかなぁと思っています。少しジャンル論的になってしまいました。
何かのインプットがあってそれからアウトプットがある。その意味では、ロックはインプット側なのにそれがそのままアウトプットされてるのはどうかな?と思う所はあります。本当は素敵なアウトプットを拾ってそれをインプットにまわす。でも、みんなが知ってるインプットの方が安全ですよね。
勢いばかりで意味不明なところがありますが、ご容赦くださいませ。。
※スズキスキーで飲める居酒屋に最近行ってないのに気がつきました。クラブ活動しないとー。
fenou02を初めて聴きましたが、素敵なアウトプットのさせ方だと思いました。スズキスキーにもどこか通じる薄い艶っぽさも良かったです。ぜひ作り続けてください。