2007年03月05日

結局、ロックなのか?

 送られてきたSTUDIO VOICEの最新号を読むまでもなく、ロックはいまもって“強い”。それは分かり切ったことで、だからこそこういう特集も商業的に成り立ったりするんだろうが、でもさ、何でいまさら、ロックなのよ、という思いがある。何で、と、少なくとも僕らのような音楽を作り、送り出しているような人間は言い張るだけの権利も、義務もある、と思っている。昨今のガキんちょUKロックが日本で何枚万売れていようが、マーク・E・スミスが復活しようが、LCDサウンドシステムがかつてのアンダーワールドに対応してようが、そんなことは心からどうだっていいじゃん、と思う。誤解のないように言えば、僕はマーク・E・スミスも、ジェームス・マーフィーも好きだった。
 ロックに対する暗澹たる思いを抱いた人達が作り出した音楽を僕は紹介してきた。結果そうだったという話でしかないが、その思いは今も変節していない。

「エレクトロニック・ミュージックは元々は進化によってつき動かされて来たわけで、このジャンルは歴史主義とは無縁だったはずだ。でも今や、進化は歴史主義へと取って代わっている。すべてのジャンルにおいてリサイクル化が始まってしまっているのだ。僕らは再発の脅威、永久的に入手することが可能だという側面について考えなければならないと思う。まだまだ未来の音楽が現れる余地はあるはずなのだ。さもなければ、エレクトロニック・ミュージックは、ロックのように過去のスタイルを模倣するだけのジャンルへと成り下がっていくだけだ」(jan jelinek〜gramm『personal_rock』ライナーより)

 5月5日にreflectionの新譜をリリースします。reflection、覚えていますか?


posted by 原 雅明 at 20:26| Comment(9) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。いつもブログ楽しみに見させてもらってます。リフレクション出るんですか!興奮を押さえきれません!もうすっかり諦めていました。あのアルバムや数枚の12インチは今でも自分のパワーの源、というと大袈裟ですがそれ位大切な音です。楽しみに待ってます!
Posted by 流れる水のように at 2007年03月05日 23:54
>reflectionの新譜
期待してます。
Posted by 通りすがり at 2007年03月06日 11:33
早速のリアクション、有り難いです。ほんとうに素晴らしいアルバムになりそうです。音楽的にどうこういう以前の、佇まいとか、在り方とか、そういった部分でも鼓舞される作品です。楽しみにしていてください!
Posted by hara at 2007年03月07日 17:50
はじめまして。いつも読ませてもらってるだけなんですが、Reflectionのアルバムがリリースされるという事で思わず書き込んでしまいました。やっと、やっと出るんですね。長かったぁ‥。僕も諦めてたんですが、こうしてリリースされるという事になって、本当に嬉しいです。早く聴きたいです。
Posted by takeshi at 2007年03月08日 00:25
こんにちは。始めまして。興味深く読ませていただきました。

今、なぜロックかというと、ロックが安全になったからだと思います。ロックを聴いている事を咎める人間は昔ほど多くないですが、エレクトロニック・ミュージックはその背景にある違法な文化などから咎める人間がロックより多いのでは無いでしょうか?
文化的な側面を除いても4打ちなど理解しづらいと思います。同じリズムの繰り返しで歌もはいらないでは、テレビにも出れないですし。さらに言えば、共通の話題としての音楽を求めるユーザが多いんだと思います。共通の話題にするなら安全化したロックが適切だと思います。居酒屋で出会った人とエレクトロニック・ミュージックを肴に酒を飲むのは普通無理です。音楽の話になって「普段はどんな音楽を聴くの?」と尋ねられれば、「スズキスキー最高です」と答えたいところですが、「レッチリとかかな・・」と答える方が反応が良いものです。
Posted by gen at 2007年03月08日 16:33
リフレクション!
最近、AS ONEの再発から、CLEARレーベルで活躍していたアーティストを片っ端から聴き直していたので、自分にとってちょうどタイムリーでした!!!『最近何やってるのかしら』と思ってただけに!!!

ご挨拶遅れました。どうもはじめまして!
Posted by HTC* at 2007年03月08日 19:15
みなさん、リアクションありがとうございます! reflectionの2人は決して音楽を辞めていたわけではないのですが、公に音楽を発表する必要性を感じなかったようです。そのことはアルバムに付ける予定のセルフライナーノーツに書き記されています。その文章にもぜひ音楽と共に触れてもらいたいなと思います。

>genさん
話はちょっとズレますが、僕の周りには、ギターやドラムスティックをしまい込んで、独りで音と向き合ったら、まるで憑き物が取れたように素敵な音楽を作り出した、という人が多いのですが、世界的に見てもそういう人たちが一気に噴出したのがこの20年くらいの出来事ですね。ところがそういう出来事を語る言葉は、いまだロックな言語(集団性とユース・カルチャーへの過大な期待に寄っかかった)だっていうのが残念に思うし、それは音楽を紹介したりする立場の人間の怠慢にもあると思ったりします。あ、でもスズキスキーで酒呑めますよ、たぶん。あの酔狂な人となりを伝えられれば。
Posted by hara at 2007年03月09日 20:34
お返事ありがとうございます。

僕は楽器が不器用で出来なかったのですが、テクノロジーの進化によって譜面が読めなくてもコードがわからなくても音楽を作れるようになって、本当にこの時代でよかったと思うことがあります。音楽というか文化は、この時代が良いっていう感覚とそれからもっと楽しくなるという進化系を残していく事なんじゃないかと思っています。そんな小理屈とセールスっていうのを結びつけるのは大変だと思うのですが、その接着剤が安全じゃないかなぁと思っています。少しジャンル論的になってしまいました。
何かのインプットがあってそれからアウトプットがある。その意味では、ロックはインプット側なのにそれがそのままアウトプットされてるのはどうかな?と思う所はあります。本当は素敵なアウトプットを拾ってそれをインプットにまわす。でも、みんなが知ってるインプットの方が安全ですよね。

勢いばかりで意味不明なところがありますが、ご容赦くださいませ。。

※スズキスキーで飲める居酒屋に最近行ってないのに気がつきました。クラブ活動しないとー。

Posted by gen at 2007年03月10日 05:53
>genさん
fenou02を初めて聴きましたが、素敵なアウトプットのさせ方だと思いました。スズキスキーにもどこか通じる薄い艶っぽさも良かったです。ぜひ作り続けてください。
Posted by hara at 2007年03月13日 10:59
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